外装材に求められる性能

外装材を選ぶときに、最近では「質感」ありきで性能や施工関係は気にしない傾向にあると言っても、施工面での壁構成は気にする人が多いようです。具体的には通気工法、止め方、シーリングにかかわる問題です。通気工法については後で述べますが、止め方では従来の釘打ちについて、後でその部分が目立つと気にされていました。最近はステンレス釘で、釘頭は塗装され金づちで叩いても剥はがれにくいのであまり目立たないのですが、古いサイディングを町で見かけていて気にしている人が多いようです。

外装材は、建築基準法を、新世紀に向けてその根本的な考え方を「仕様規定」から「性能規定」へと変え、あわせて品確法(住宅品質確保促進法)が施行されました、その影響を最も受けた部位と言えます。

外装材の場合、人間の洋服と違って簡単に着替えられず、雨天でも傘や雨具を着ることはできない上に、10年間ノーメンテナンスで雨水の浸入防止を保証しなければなりません。また、防耐火性能についても画期的な改革となりました。たとえば、防火構造認定では従来、建築基準法の前提条件として材料が「不燃」と規定されていますから、木の外壁材は当然該当しませんでした。しかし、法改正で新規定になって、防耐火試験を受けて合格すれば、性能規定の解釈から基本的に認められるようになったのです。

外装材に要求されている性能とは、日射や強風から家を守ることも重要ですが、単純に言えば何よりもまずは雨水を建物内に浸入させないことです。水は液体、気体、固体として存在し、建物の素材から空間等いろいろな場面で良いこと悪いことをしているのですが、水分として存在しているとき以上に、液体から固体、液体から気体、気体から液体、と変化する課程でいろいろな悪さをするのです。

外装材を選択する上で考慮しなければならない重要なポイントは、(1)外壁材だけで防水を考えないこと、(2)健康・遮熱性と耐久性との両立、(3)施工精度、が挙げられます。昔は、雨水は浸入しやすいけれど、すきま風で乾燥する、などと言われていました。昔の家の外壁は、木の下見板でした。所々に木の節が抜けたような穴があり、水が間違いなく浸み込んでいたと思われるのですが、それでも問題にされなかったのは、湿気や水分はすきま風だけで、すぐ乾燥してしまうからだというわけです。それに比べ最近の住宅は気密性が高く、壁内には断熱材が充填されています。そんな建物を守る意味で使われているのが外装材であり、外壁です。外装材そのものの性能も、汚れが付きにくいとか、耐候性や耐久性などが大幅に向上し、防水に関してもシーリングを含めて性能が向上しているのも事実です。しかし、それでも基本的に外装材だけの単独で防水を受け持つのは多少無理があります。